パラドール。
海外旅行がお好きな方は詳しいかもしれませんが、一般的にはあまり知られていない言葉ではないでしょうか?
簡単にいうと”国営ホテル”のこと。
ただし普通のホテルとはちょっと違うんです、どう違うのかくわしく見ていきます。
パラドールとは?どんな意味?
パラドール=Paradorはスペイン語で「王様の寝床」という意味の造語。スペイン政府が貴族制度の崩壊後、荒れ果て使われなくなっていた宮殿や古城、修道院、王立病院などの歴史的建造物に国家予算を投入し修復して国営ホテルとして蘇らせたのがパラドールです。
欧州は観光文化に力を入れている地域。
ギリシャやイタリアも力を入れていますが、その中でもスペインが突出しています。
その観光業を支えているのがパラドール。
最初のパラドール「パラドール デ グレドス」が誕生したのは1928年のこと。
2008年の段階で92か所のパラドールが存在します。
2008年の段階で92か所のパラドールが存在します。
文化遺産の新しい保存方法・生かし方として世界中に注目され、欧州の観光の在り方の規範となっています。
「あの古城に泊まれる!!」という感動は人々の関心を煽り、パラドールは単なるホテルに宿泊するのとは別格の価値を提供することとなったのです。
”国営”ホテルであるため民間のホテルよりも安くかつ高級なところも大きなポイント。
日本だったら5~10万ぐらいかかるだろうな~という贅沢なホテルが2~3万で泊まれてしまうぐらいのイメージです
また国立自然公園といった”民間”では建築が許可されていない場所での特別で雄大な宿泊施設を提供できるのも国営ならでは。
パラドールは全て歴史的建造物を改修したわけではなく新しく建てられたものもあります。
とはいってもその地方特有の建築様式を採用しているので視覚的には変わりません。
とはいってもその地方特有の建築様式を採用しているので視覚的には変わりません。
どのパラドールにも広いパティオやサロンがあり、かつての貴族のような体験をすることができますよ。
パティオ=スペイン語で中庭のこと。
サロン =応接間や貴族の社交界のこと。
人気のパラドール
最も有名かつ人気なのは”グラナダのパラドール”でしょう。なんとこのパラドール、世界遺産である「アルハンブラ宮殿」の中にあります。そう!世界遺産に泊まれてしまうのです!
パラドールの中でも高級で値段が高いにもかかわらず(とはいっても3万円ほど)6か月前から埋まってしまうという人気ぶり。
生きているうちに一度は泊まりたいホテルです。
ちなみにパラドールの宿泊とアルハンブラ宮殿の見学は別になっています。アルハンブラ宮殿を散策したい人は事前に予約をしましょう。(アルハンブラ宮殿の公式サイトでできます。)
日本人に人気なのは”トレドのパラドール”
丘の上からトレドの町を一望でき、そこで食事もできる贅沢さ。
マドリードの空港からトレドまでのアクセスの良さも人気の1つ。
金曜日と土曜日には街全体がライトアップされ最高の夜景が楽しめます。
予約する際はシティビューとプールビューとあるので街を一望できる部屋が良ければシティビューを選びましょう。
最後に
パラドールってとても魅力的なんだ!と知っていただけたでしょうか?スペインは土地も広く、地域によっては全く文化が異なっています。
建築様式や食事も大きく変わるので自分が行ってみたいと感じるところを調べてくださいね。
どの地方に行っても大抵パラドールはあるので探してみてください。
部屋数は少なく人気なところが多いので予約はお早めに!