※2016年12月28日に追記
ノロウィルスが猛威を奮う時期になりました。
潜伏期間が長く、ノロウィルスに感染したのに気付かず第三者に感染を広げてしまうのが怖いところですね。
また、その潜伏期間の長さからどこでノロウィルスに感染したかが分かりにくいのも困りもの。
有名なところでは牡蠣などの二枚貝の生食・加熱処理不足によるものですが、
感染者の事例はこればかりではありません。実際にはもっと多くの感染経路が存在するのです。
今回はノロウィルスにはどんな感染経路があるのか見ていきたいと思います。
少しでも被害を減らすために参考にしてみてくださいね。
目次
感染経路
食品を介して
経口感染の中で最も多いのが食品を媒介した感染、いわゆる「食中毒」です。
先ほど取り上げた牡蠣がポピュラーですね。
2012年には食中毒にかかった患者の約65%がノロウィルスによるもの(厚生労働省調べ)だったそうです。
恐ろしいですね、ですが恐ろしいのはその感染力を支える生命力です。
ノロウィルスに感染していなくても感染源になる恐れがあるんです!
次にご紹介します。
感染者が触れたものや嘔吐物に触れる
2年前の浜松の学校閉鎖の原因は食パンに付着したノロウィルスが原因でした。
発覚したのは食パンの製造工場のトイレのドアノブ。
感染者の嘔吐物か排泄物が手についたまま十分な手洗いをせずにドアノブに触れたためでしょう。
次々とドアノブに触れた人が感染源となっていったのだと考えられます。
ノロウィルスがやっかいなのは体内にいなくても生き残るほど非常に生命力が強いこと。
物から物へと渡り歩きます。
身内にお子さんがいらっしゃる方は嘔吐物や排泄物の処理もありますよね。
その後は十分に手を洗ってください。
ただ後処理だけでは防げない場合もあります。
なぜかといいますと。
飛沫感染
飛沫感染があるからです。
嘔吐物や排泄物が飛び散った際の飛沫を吸っても感染するおそれがあります。
ノロウィルスは水滴に含まれていたり、乾いても空気中を漂います。
またマスクで防げないほど小さいため非常に厄介です。
嘔吐物や排泄物を見かけた場合はすぐにその場を離れるか密閉された空間ならばすぐに換気扇をつけるか大きく窓を開けるようにしましょう。
室内に嘔吐物があるならば迅速な処理が必要です。
ほおっておくと空気中にどんどんひろがってしまいます。
できるだけ飛び散らないように慎重に処理するひつようがあります。
この後は意外な感染経路についてご紹介します。
意外な感染経路
ノロウィルスはキスでも感染するの?
ネット上でキスも感染経路になるのではないか??
つまり唾液感染するのかとあったので気になって調べました。
結論から言うと可能性は低いです。
確かに嘔吐した際には微量に口中にノロウィルスが残っている可能性がありますので、
嘔吐した直後にキスをすることがあれば相手に感染することもあるでしょう。
しかし唾液の殺菌力は高いですし、
直後に口中に残っていることがあってもずっと生存していることはありません。
個人的な話ですが嘔吐直後でキスしたいと思いませんし、
シチュエーションとしてもあまりないと思いますのでそれほど心配することはないかと。
お風呂でも感染するの?
もう一つ上がっていたのがお風呂です。
こちらは感染する可能性は十分にあります。
ノロウィルスは腸内にいますので、
汚い話ですが感染者の肛門付近に高確率で付着しています。
下の図のようにお風呂の中にノロウィルスが移動してしまうことに。
ノロウィルスがお風呂のお湯で死んでくれればいいんですが、残念ながらお風呂の温度では生き残ってしまいます。
そして・・・
上の画像のようにノロウィルスが・・・・
こんな状態のお風呂に入ることで次々に感染者を出してしまうのです。
発症前では湯船につかっていいかいけないか判断できないのでどうしようもないですが・・・
感染した方はお風呂に入る順番を最後にするか、もしくはシャワーだけですますようにしましょう。
洗濯物からの感染
感染者の下着やお風呂から上がって体を拭いたタオルも危険です。
もちろん洗わずに使う人はいないと思いますが、
実は普通に洗濯しただけではノロウィルスは生き残ってしまうんです。
ノロウィルスを死滅させるには85度以上の熱で一分加熱するのともうひとつ、
次亜塩素酸ナトリウムを使うことでも可能です。
次亜塩素酸ナトリウムは漂白剤に含まれている成分。
花王の「ハイター」や「キッチンハイター」はノロウィルスに使えますよ。
問題は下着やタオルはいいんですが、普通の衣類にたいして使えないこと。
たいへんですが漂白剤を使えるものと使えないもの分け、使えないものは熱湯消毒して洗濯するようにしましょう。
汚染された井戸の水
普通の水道水を使っているご家庭はまったく気にすることはないですが、
汚染された井戸水を飲む事でもノロウィルスに感染します。
気をつけたいのは飲食店。
私の実家もそば屋ですが飲食店はたいへい井戸水を使って調理しています。
単純に井戸水で調理したほうが美味しいし、夏は冷たく冬は水道よりも温かいので使いやすいからです。
もし水が原因でノロウィルスに感染した人がでたお店があったら、周辺一帯の飲食店は壊滅。
同じ地下水源から水をひいてるからです。
とはいっても水質検査にはどこも神経とがらせていますし、ノロウィルスに汚染されるようなルートもなかなか考えられないのでほぼ心配はありません。
まとめ
いかがでしたか?
思ったよりも感染経路って多いですよね。
でもどこから感染するかわかっていれば対策もできるというもの。
ノロウィルスは非常に感染力の強いウィルスです。
至る所から感染する可能性を考えて、流行する時期には気をつけて生活する必要がありますね。
注意すべき点をまとめると
・嘔吐物や排泄物に触らない、近づかない
・嘔吐物がある部屋は換気しすぐ処理をする
・感染者のあとにお風呂に入らない。
・洗濯しただけではノロウィルスは死なない、熱湯消毒か漂白剤を。
・汚染された井戸水は避ける
以上の6点にまとめられるかと思います
猛威を奮う時期にはできるだけ人ごみを避け、
必ず手洗いうがいをするように心がけましょう。
コメントを残す